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7月31日付けの読売新聞のインク壺欄に以下の文章を掲載した。ここに再掲載させていただく。
------------------------------------------------------------------- 「極西にある英国」 イギリス、グラスゴーでのIUPAC(国際純正・応用化学連合)の国際会議。愛称「アルマジロ」のメーン会場は、シドニーのオペラハウスにも似た壮大な建物。翌日にはここで基調講演を行う。 会場に入って息をのんだ。広さに圧倒される。会場の席が何席あるのか数えてみようとするが、多すぎる。係員に聞くと、2800席!。 その夜、ホテルに帰り、講演の最終準備を始めたが、途中で眠くなり、ベッドに入る。夜中の2時過ぎ、目が覚める。「よしっ!」と、起き出して本格的に講演の準備。4時過ぎに、窓の向こうの厚い雲の中からかすかに朝日が射してきた。 6時半に食堂へ。食べ物がなかなか喉を通らない。緊張している。ジュースと果物を中心に朝食を済まして、部屋にもどる。声を出してみるが、出にくい。のどあめをなめようかとも思うが、緊張して声帯の筋肉が硬直しているので、意味が無いとあきらめた。ラジオ体操をして、深呼吸。でも、なかなか緊張はとれず、ベッドに横になって瞑想した。 組織委員会からの指示で、8時15分までに会場に着かなければならない。ホテルを8時に出た。外はどんよりした曇りで薄暗かった。会場内に入ると、大きな空間は静まりかえり、誰もいない。 しばらくして、小生の講演の担当者が来て、パソコンがセットされた。マイク係が来て、ネクタイの下の裏側からピンマイクを口の近くまではわせて上の部分につけた。「マイクの電源スイッチはどこか」と聞くと、「あなたは何も気にしなくてよい。俺にまかせとけ」。とはいえ緊張は高まり、武者震いした。 いよいよ、時間が来て、壇に上がった。聴衆の顔が遠くて見えない。会場に半分以上の人が入っていたから、1500人ほどの聴衆か。決まり言葉である「座長のOber教授、丁寧な紹介をありがとう」と話を始めた。声が出る。よかった。 一枚目の図は世界地図。「山形大学を知らない人が多いだろうから、最初に山形の場所を紹介する。我々の地図では、日本が世界の中心にある」と誇らしげに話すと、会場内に笑いが走った。緊張がぐっとほぐれる。顔は見えないが、聴衆と小生が一体になったのを少し感じた。そこで、調子に乗って、「ここイギリスは、この地図ではファーウェスト(極西)にある」。ここでも、笑ってくれた。いつの間にか、肩の力も抜け、身振り手振りまで入れて話している自分がいた。
by yuyz
| 2010-08-14 09:18
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