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山手線田町駅の改札を出て、階段ではなく、エスカレーターに乗っている自分に気がつく。これは、何となく気分がすぐれないというサインである。
約束の時間より15分早く、東京サテライトの多目的室に着いた。部屋には、植松君と矢口さんがいて、パワーポイントをスクリーンに映しながら、ああでもない、こうでもないと発表の図を作っていた。 私はしばらく黙ってみていた。そうしているうちに、島津製作所の山本氏が来た。 今日は我々の研究プロジェクトの中間報告会。午後にNEDO本部で発表しなければならない。発表の結果が良ければ来年度への継続が決まる。もちろん悪ければ、プロジェクトを中止しなければならない。 植松君は博士課程の学生で、このプロジェクトの研究員。プロジェクトからサラリーをもらっている人である。矢口氏は東京サテライトのチーフマネージャーで、このプロジェクトを推進してくれている事務の人。山本氏はこの研究プロジェクトで出来た装置を実用化してくれる人。小生は研究代表者という立場である。 やがて、発表の図もできあがった。そこで、小生が発表練習をすることになった。 「テーマは……、……の背景の基に……を目的としています。研究実施組織は山形大学で、資金出資者は………の8社。これまでの研究実施状況は……。来年度は……を計画しています。事業化は……。自己評価は……。」とパワーポイントの図にしたがって、3人を相手に発表した。 「時間はちょっと短い。事業化のところをもっと詳しく。」植松君からの注文だった。矢口氏と山本氏からも次々と注文が出された。 図の修正、20部の資料のプリント、予備用OHPの作成などでお昼近くなった。 もう一度、練習するようにとの命令が下った。今度は、図の順番なども頭の中に入れたので、落ち着いてゆっくり発表した。時間はどんぴしゃりだった。 練習発表を終わっての植松君の講評は「1回目はビギナーズラックで、それなりの魅力があったが、2回目の発表の方が落ち着いていて分かりやすい」だ。それで、少し自信をもって、川崎のNEDO本部にある報告会場へと向かった。 所定の時間まで30分程度あったが、昼食は食べさせてくれなかった。ビルの地下で飲み物を買って、少し時間調整をしてから、午後1時に控え室に行った。発表手順の説明を受け、会場前の廊下にある椅子に座って15分ぐらい待つ。本番前で、4人とも緊張して、言葉少なである。 時間が来て、説明会場に入れられ、発表を始めた。途中で予定より長くかかっているのが分かって、後半は少しはしょった。 最初の質問者は白髪の審査員だった。 「先生の装置から実際の生産機にスケールアップするときの一番大きな問題点はなんですか」 「流路の壁の面積の違いです。それによって、見かけの粘度に違いがでます」 「面白い装置ですね。大学でやるのは大変ですが、頑張ってください」 といきなりほめられた。ヒアリングではいじめられるのが普通であり、当然覚悟していたが、審査員の先生におほめをいただくのは、この年になってもうれしいものである。 その後、いくつかの厳しい質問にも無事に対応することができた。 終わって、会場を出るなり、矢口氏と山本氏はそろって、「東北大学名誉教授のO先生にほめられましたね」という。思わず、「あっ、そうか、あの審査員はO先生だったのか」とつぶやいた。 お昼をずいぶんと過ぎていたが、川崎駅近くの中華レストランで、気分良く祝杯をあげた。
by yuyz
| 2007-03-02 22:37
| 出張
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