今日は、NHK放送技術研究所長の久保田啓一さんを米沢にお迎えした。
久保田さんは講演の前に深々と頭を下げた。今までにあまり見ない光景だった。 NHKでは、研究者とはいえ、入社や昇格のたびに受信料の徴収に関する実地研修をするらしい。その苦労が身についた所長さん。
話は、『完全デジタル放送元年 〜われわれはどこを目指すのか〜』と題して、ラジオの歴史、テレビの歴史から始まった。所長が生まれたときに、アナログテレビが始まり、停年を迎えるときに、アナログテレビが終了すると運命的な説明をされていた。
その後、多くのテレビに関す技術課題と発展の紹介をしてくれた。そして、メガネが必要ない、自然な三次元テレビの紹介をしてくれた。
多くのレンズからなる複眼層を使った空間像再生型テレビをみせていただいた。20年後には実用化の見通しとのこと。それまでに我々材料屋がやらなければならない研究課題が沢山あることを感じた。
夜の懇談会では、NHK技術研究所長としての苦労話を楽しく聞かせていただいた。