米沢で梶山千里先生を迎えた。ほぼ20年ぶりの訪問とのこと。
前回は山形新幹線のつばさが開通したばかりの時。踏切事故があって、つばさがやまびこと一緒に、仙台まで連れて行かれたと、当時のことを思い出していた。
今回は、『思い込み ー科学の常識と非常識ー』と題した講演をしていただいた。
梶山先生は「山形大学の先生方を疑ってはだめですが、教科書や論文は疑いなさい」との言葉から講演を始めた。
「日本人には創造性や独創性は自ずと備わっている。思い込みを取り除けば我々の能力は十分に発揮できる」と前向きの提案。
その後、思い込みの例を金閣寺の写真や尾形光琳の絵で説明。
ヨットのアメリカンカップで科学の常識と非常識を説明。つまり、高速艇は常識を非常識化することで発達したと。
講演の最後の部分では延伸した高分子の弾性率の温度依存性によって、ご自身がいかにして常識破りに挑戦してきたかを紹介していた。
これに対して、学生達はするどい質問を発していた。
小生は学部2年生のときに、今日と同じ教室で、小林恵之助先生や堀尾正雄先生の講演を聞いた。しかし、小生達は、今の学生達のように元気の良い質問はできなかったことを思い出した。今の学生達は立派である。